
アスプルンドの建装部では店舗やオフィスの空間設計・内装ディレクションを行っています。レイアウト計画、什器設計、FF&Eコーディネートまでを一体で設計し、スタイリッシュで洗練された空間創りをご提供しています。
連載企画の第一弾となる今回のコラムでは、”アスプルンドらしいホテルライクなホスピタリティとアウトドア家具を、オフィスデザインに取り入れる”をコンセプトに、架空オフィスの空間設計例をご紹介します。整然で無機質になりがちなワークプレイスに、ホテルのような落ち着きとアウトドアのようなカジュアルさという異なる質感の“対比”を取り入れることで、“余白”と“奥行き”を感じる空間をご提案いたします。

今回デザインするのは、オフィス一角の社員用コミュニケーションスペース。利用可能人数は20人の想定です。
大きいゾーニングとして、下がり天井のある範囲を「内」、折上げている範囲を「外」として空間の性質を分けています。さらにその中でカウンタースペース、ソロワークスペース、テーブルスペース、ミーティングスペースの4つにエリアを分け、座る場所の選択肢を増やすことで、自由な働き方ができる空間になるようデザインしています。アスプルンドならではのホスピタリティを活かし、人が自然に立ち寄り、留まり、混ざるようなオープンなオフィスを目指しました。

8人用の大きなテーブルは、オープンなスペースの核となる家具。プロジェクトの会話を共有する場として機能しながら、十分な距離感で個人作業にも切り替えができます。頭上の大きなペンダントライトは、単なる照明ではなく、空間の重心を示すサイン。照明によってテーブル面が照らされることで視線をやさしく集めます。周囲の動きからさりげなく切り離す“心理的な屋根”をつくることで、作業に集中できる空間が生まれます。
USE ITEM
1.HARM SIDE CHAIR-CL(ハーム サイド チェア)
2.FLEX-WIZ FREE ADDRESS DESK(フレックスウィズ フリーアドレス デスク)
3.BIG DOME PENDANT(ビッグドーム ペンダント)

外の景色が見える位置にはハイカウンターの席を設置。1日の内で長い時間を過ごすオフィスの中で、時間感覚のリズムを作ることができるようにといった意味が込められています。
他の座席と高さの異なるハイカウンターは、気分を変えて作業ができるだけでなく、立った人と視線を合わせやすいことが特長です。通りすがりに腰を掛けたり、立ったまま数分だけの意見交換など、偶発的なコミュニケーションのきっかけを与えます。腰を下さずとも会話が可能なため短時間で切り上げやすく、生産性や業務効率の面でも多くのメリットを生み出します。
USE ITEM
4.MATALA BAR STOOL(マタラ バー スツール)
5.NOVA PENDANT-BR(ノヴァ ペンダント-BR)
6.LOIZA PLANTCOVER M(ロイザ プラント カバー M)

ミーティングスペースではカジュアルなミーティングが行なえるよう、カフェのような雰囲気の席を設けました。整然としたレイアウトのオフィスには生産性はあるものの、雑談から生まれるアイディアや出会いは少なくなってしまいます。その課題をなくすため、人が「つい立ち寄る」「もう少し居たくなる」といった”余白”をゾーニングから設計し、家具と什器で具体化しています。
またアスプルンドならではのホテルやアウトドア家具の知見を活かし、温もりを感じる素材感や座り方のバリエーションなど、一般的なオフィス家具とは異なる「多様性」を取り入れたデザインにしています。さらに、効率や生産性が重視されがちなオフィス空間でも、心地よくリラックスができるよう植栽を配置しました。
USE ITEM
7.NEMARU-03 DINING CHAIR(ネマル-03 ダイニングチェア)
8.Φ800,Wood Top + RT-88L LEG
9.LOIZA PLANTCOVER M(ロイザ プラント カバー M)

会話やコミュニケーションを重視したオープンなオフィスをつくるには、同時に音を閉じ込められるプライベートな空間も必要です。周囲のノイズを切り離せる個室ブースを設置することで、オンライン会議や1on1、機微なミーティング等に適したプライベートな空間が誕生します。今回はアスプルンドが展開する個室ブース「COCOON BOOTH」から、ナチュラルな雰囲気に溶け込む柔らかなカラーをセレクトし設置しました。
USE ITEM
10.COCOON BOOTH SOLO(コクーンブース ソロ)
11.COCOON BOOTH TWIN(コクーンブース ツイン)
今回は連載企画の第一弾としてオフィスのコミュニケーションスペースの設計例をご紹介しました。
今後も建装部より様々なアイディアや設計例を発信していきますのでご期待ください。
本コラムに関するお問い合わせや設計に関するご相談は下記へご連絡ください。
お問い合わせ先:株式会社アスプルンド
コントラクト・建装部(企画設計チーム)
Mail.contract@asplund.co.jp